ADHDを自覚し始めたとき
小・中・高とスクールカースト底辺で常に生きづらさを抱えながら過ごしてきた自分ですが、今回は
「自分、異常にポンコツじゃね??」
と自覚し始めた、高校時代のバイトについて振り返ってみます。
高校時代、お小遣い欲しさと脱コミュ障を狙い、飲食店でホールスタッフのバイトを始めました。
授業中も夢中になってバイトの面接対策を熟考し全力で挑んだ結果、なんとか採用されたはいいものの……
まあ初日から書類を忘れるわ、そのせいで遅刻するわ、全力疾走の末に汗だくで迷惑かけるわで、初回からクソ野郎全開でした。
そこから一生懸命誠心誠意込めて働き始めるのですが、
何度失敗してもオーダーミスが減らない。
何度指差し復唱をしても、とにかくオーダーミスが減らない。
自分では注意してるつもりなのに、とにかくミスが減らない。
段々と頭が真っ白になって、何から手を付ければいいかわからなくなる……
当然いろんな人に毎日怒られ、1年経ってもミスの頻度は減らず、ついには店長に「キッチンやってみる?それとも……」と、遠回しに退職を勧められるなどしました。
しかし「いつか必ず慣れて役に立つようになる」と謎の自信を信じて疑わなかったわたしは、「もう少しホールで頑張ってみたいです!!」と張り切って宣言したのです。
そこから情けで更に1年間勤めさせてもらったのですが、お察しの通りポンコツぶりは一切改善されないままでした。
あまりにも他の人と比べて仕事ができないため、自分はもしかして頭がかなり弱いのでは…?と思い始めたのです。
自戒の意を込めて、ポンコツのまま終わってしまった主な原因を2つほど挙げてみたいと思います。
その①
ミスが起きてもその場で落ち込むだけで根本的な改善策を考えず、楽観的に問題を放置していた
まず、ミスが起きたら反省しますよね。そして「次は気をつけなきゃ」と思うわけです。
ここまでは多分みんな同じですよね。
しかし当時謎の自信に満ちていた自分は、経験を積めば自動的にミスが減ると信じていたのです。
その結果、ミスをしても特に原因と対策を考えることはせず、毎日同じミスを繰り返していました。
・取るべきだった改善策
自分は万年オーダーミス野郎でした。今まで無駄にした料理分のお金を賠償されてもおかしくないレベルです。
これはメニューの名称とハンディに表示されている略語がうまく結びついていなかったことが原因だったと思われます。
ではどうすればいいかと言うと、今回の場合……
正式名称と略語を徹底的に脳に結び付ける作業が必要だったのです。
分かりにくい例で言えば、お客さんから「卵かけご飯」と言われたら「TKG」と押さねばいけないところを「TMK」と押してしまう……というミスを繰り返しているなら
「卵かけご飯=TKG!!」と反射的に正しい答えが浮かぶまで、ひたすらメモ&復唱&確認を繰り返し、脳に叩き込むのです。
そうでもしないと、ミスは減りません。
ADHDを抱える上で全てに言えることですが、徹底的な確認で根本的にミスの芽を摘み尽くしていくしかないのです。
その②
そもそもの仕事が自分の特性と合っていなかった
ADHDの人はよく「順序立てて仕事をすることが苦手」と言われていますね。
まさにその通りです。
自分の場合、「あのテーブルを片付けたらすぐにお客さんをご案内しよう、次にお茶を出して……」と考えてはいたのですが、
ひとたび横から「お水ください!」「すみませ〜ん!注文いいですか?」などと言われると、もう頭の中はめちゃめちゃになります。
お客さんの対応を終えたあとは
「あれ、次何するんだっけ…?」
当然スムーズには動けず、結果トンチンカンなことをして怒られるのです。
ホールスタッフに必要なスキルは、おそらく
・常に何を優先してこなせばいいかを即座に判断し、
・急な呼びかけにも正しく対応し、
・なおかつ余裕を持って他の従業員さんとコミュニケーションを取りながら順序立てて仕事ができる
・これらを全てケアレスミスなく行える
これ改めて見ると不注意優勢型と相性最悪ですね。
みんなが当然のようにできている仕事があまりにもできないため、日々劣等感を抱えながら生きていたのですが……
丁度その頃「大人の発達障害」という単語を知り、「もしかして…もしかして!?これ!?!?」と気づいたのでした。
このバイト、さっさと辞めてたら多分ADHDには気づけなかったし、就職先を選ぶ際にも非常に役に立ったし、なにより自分の特性を掴めたのは、このバイトのおかげなのです。
非常にためになる経験でしたし、やってよかったとは心から思っていますが、もう二度とやりたくないです。
無神経に2年近くも働いてしまったせいでバイト先に多大な迷惑と損害を与えてしまったのは……今思い出しても申し訳無さすぎて胸が締め付けられますが……………
昔のことはほとんど覚えていられないので、書くのに少し苦労しました。
またのんびり思いついたことを書いていこうと思います。
それでは。